プレートの境界3種類の境界と、プレートが生みだす地形
プレートの境界は、広がる・狭まる・ずれるの3種類に分けられます。それぞれどんな地形をつくるのかを代表例とともに確かめ、最後に地震とプレートの関係まで理解しましょう。
この記事でわかること
- プレートの境界が広がる境界・狭まる境界・ずれる境界の3つに分けられることを説明できる
- 広がる境界と狭まる境界で、それぞれどのような地形がつくられるかを説明できる
- 地震がよく起こる場所とプレートの境界が一致する理由を説明できる
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高校地理「世界の地形」の第3回は、プレートの境界です。
前回は、地球の表面が十数枚のプレートと呼ばれる板で覆われている、という考え方を学びました。ひびの入った卵の殻をイメージすると分かりやすいでしょう。この考え方をプレートテクトニクスといいます。
そして、このプレートとプレートの境目では、さまざまなことが起こっています。今回は、その境目がどのようになっているのかを見ていきます。
プレートの境界とは
地球の表面を覆う十数枚のプレートを世界地図の上で色分けすると、それぞれの広がりがよく分かります。たとえば太平洋は、そのほとんどが太平洋プレートと呼ばれるプレートの上に載っています。北米大陸からグリーンランド、ロシア東部にかけては、北アメリカプレートという大きな一枚のプレートの上に載っています。

プレートとプレートが接する部分がプレートの境界です。この境界は、両側のプレートがどのように動くかによって、大きく3つに分類されます。
- プレート同士が離れていく、広がる境界
- プレート同士が近づいてくる、狭まる境界
- プレート同士が逆方向に動いていく、ずれる境界

3つの境界は、見られる場所も、そこで起こっていることも異なります。ここからは1つずつ具体的に確認します。
広がる境界
まずは、プレートが互いに離れていく広がる境界です。ここは、新しいプレートが生まれる場所でもあります。
広がる境界のしくみ
広がる境界は、地下から湧き上がってきたマントルどうしが、プレート同士の境目でぶつかる場所です。ぶつかったマントルは境目の切れ込みから湧き出し、新しいプレートをつくります。そして新しくつくられたプレートが、両側のプレートを少しずつ押し広げていきます。
代表例は大西洋中央海嶺とインド洋中央海嶺
広がる境界の代表的な場所は2か所あります。1か所目は大西洋中央海嶺です。大西洋を南北に貫く場所で、両脇のプレートが東西に動き、アフリカ大陸と南米大陸を両側へ広げています。
もう1か所はインド洋中央海嶺です。アラビア半島とアフリカの間から始まり、インドの南のほうへ延びる場所で、ここでも大きく広がる動きが見られます。

大西洋中央海嶺は、海に走る長い割れ目のような線の形をしています。この線こそが、地下からマントルが吹き出して新しいプレートがつくられている部分です。
アイスランドで見られるギャオ
広がる境界でどのような地形が見られるのかは、アイスランドが分かりやすい例になります。アイスランドは大西洋中央海嶺の上に位置しており、広がる境界を地上から見ることのできる非常に珍しい場所です。大地が縦に割れ、新しいプレートが今まさに生まれつつある現場を見ることができます。
このような裂け目をギャオといいます。ギャオは航空写真からもはっきり分かるほど大きく、一部は観光地として知られています。新しい大地が生まれる現場を、柵ごしに間近で眺めることができます。


ギャオが観光地になっていると聞くと、一度行ってみたくなります。

手すりのすぐ向こう側が、プレートの切れ目だからね。写真で眺めるだけでも迫力があるよ。
アフリカ大地溝帯と地溝湖
アフリカ大陸東部に広がるアフリカ大地溝帯も、押さえておきたい地形です。アフリカプレートは今のところ1枚の大きなプレートですが、その下ではマントルが上昇し、プレートの下で左右に分かれています。そのため1枚のプレートを両側から引っ張るような力が働き、アフリカプレートは今まさに2枚の別々のプレートに分かれ、新たな広がる境界になろうとしている最中なのです。引っ張られた場所では地面が陥没して低くなり、このように陥没して低くなった場所を、地面の溝と書いて地溝と呼びます。
地溝が帯のように広がっているのが、アフリカ大陸東部のアフリカ大地溝帯です。陥没した部分に水がたまってできた、水深の深い地溝湖も見られます。タンガニーカ湖とマラウイ湖が、その代表例です。

狭まる境界
2つ目は狭まる境界です。狭まる境界は、ぶつかり合うプレートの組み合わせによって、さらに2つのパターンに分けられます。大陸プレートどうしがぶつかる場合と、大陸プレートと海洋プレートがぶつかる場合の2種類です。

大陸プレートどうしがぶつかる場合
1つ目のパターンは、大陸プレートと大陸プレートがぶつかる場合です。このとき、2枚のプレートは、密度も重さもほとんど同じです。そのため、どちらか片方だけが沈み込むということは起こりません。
2つのプレートがぶつかると、境目が押しつぶされて真ん中が盛り上がり、高い山ができます。こうしてつくられた地形の例が、インドの北に広がるヒマラヤ山脈です。インドがユーラシアプレートにぶつかったことで2枚のプレートが押し合い、世界で一番高い山脈が形成されました。
ヒマラヤ山脈のあたりは、昔は海でした。プレート同士がぶつかって押し上げられたことで、海だった場所が高い山脈へと姿を変えたのです。その名残として、山の上から貝の化石が見つかることもあります。


世界で一番高い山脈の上から貝の化石が見つかるというのは、不思議な話ですね。

しかもヒマラヤは今も年に数ミリずつ高くなっているんだよ。インドプレートが今も北へ進み続けているからね。
大陸プレートと海洋プレートがぶつかる場合
2つ目のパターンは、大陸プレートと海洋プレートがぶつかるケースです。海洋プレートは、一般的に密度が高く重たいという性質を持っています。そのため2つがぶつかると、重たい海洋プレートのほうが下へ沈み込んでいきます。
海洋プレートが沈み込む場所には、海溝と呼ばれる非常に深い谷ができます。太平洋プレートが沈み込んでいる場所も、こうして深い海になります。

さらに、沈み込んでいった海洋プレートは、地下深くで温度が上がって溶け、マグマになります。溶けたマグマは、隣にある大陸プレートを突き破り、火山として地上に出てきます。そして、その火山が島をつくります。
こうしてできた島々は、狭まる境界に沿って弓なりに並びます。これを弧状列島といいます。日本列島も弧状列島の例の一つで、その北東に広がるアリューシャン列島も弧状列島にあたります。

海溝のすぐ隣に弧状列島が並ぶのは、こうしたしくみによるものです。
ずれる境界
3つ目はずれる境界です。ずれる境界は、2枚のプレートが互いに逆方向へ動いているところで見られます。覚えておくべき代表例は1か所で十分で、アメリカ合衆国の西側、カリフォルニア半島の付け根で見られるサン・アンドレアス断層です。

サン・アンドレアス断層では、プレートがずれている場所、つまり断層の境目をはっきりと確認できます。このような断層が、1000キロメートル以上にわたって続いています。

プレートの境界と地震
最後に、プレートの境界と地震の関係を押さえます。プレート同士が接する場所では、プレートが動くことで、どうしても地面が少し変形します。そのため、地震が非常に起こりやすくなります。
下の地図は、世界の主要な地震の震源と、プレートの境界を重ねたものです。地震がよく起こる場所とプレートの境目は、非常によく一致します。


プレートが動くだけで地面が変形してしまうのですね。少し怖い気もします。

地図で見ると、本当に重なっているのが分かるね。動いているからこそ、山も海溝もできたんだよ。地震も同じ動きの一部だと考えてみて。
まとめ
| 境界 | プレートの動き | 代表的な地形・場所 |
|---|---|---|
| 広がる境界 | 互いに離れていく | 大西洋中央海嶺、インド洋中央海嶺、ギャオ(アイスランド)、アフリカ大地溝帯 |
| 狭まる境界(大陸×大陸) | 押し合う | ヒマラヤ山脈 |
| 狭まる境界(大陸×海洋) | 海洋プレートが沈み込む | 海溝、弧状列島(日本列島、アリューシャン列島) |
| ずれる境界 | 互いに逆方向へ動く | サン・アンドレアス断層 |
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