大地形と内的営力(プレートテクトニクス)

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UNIT 02
世界の地形
LESSON 02

大地形と内的営力(プレートテクトニクス)地球内部の動きが、大きな地形をつくり出すしくみ

地形をつくる2つの力と地球の内部構造から出発し、海嶺・海溝・ホットスポットで起きていること、そして大陸移動説とプレートテクトニクスの関係まで見ていきます。

▶ 動画 11:03

この記事でわかること

  • 内的営力と外的営力が、地表の起伏に対してそれぞれどのようにはたらくかを説明できる
  • 地球の内部構造と、海嶺・海溝・ホットスポットにおけるマントルとプレートの動きを説明できる
  • 大陸移動説が当初受け入れられなかった理由と、パンゲアが現在の大陸配置へ分かれていく流れを説明できる

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動画:大地形と内的営力(プレートテクトニクス)

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高校地理「世界の地形」、今回は内的営力と大地形、プレートテクトニクスを取り上げます。聞き慣れない言葉が並びましたが、テーマは、地球上の海や大陸、山や平野がどのようにしてできたのか、ということです。

地形をつくる2つの力

前回は、地球上のどこに高い場所があり、どこに低い場所があるのかを確認しました。では、その高低をつくり出した力とは、どのようなものでしょうか。

地形をつくる力は、大きく2つに分けられます。地球の内側からの力を内的営力、地球の外側からの力を外的営力といいます。

「地形をつくる力」と題したスライド。赤字の「内的営力」に「地球の内部からの力(マグマの活動、土地の隆起・沈降)⇒ 地表に起伏をつくるはたらき」、赤字の「外的営力」に「地球の外からの力(雨、風、川、波、氷河など)⇒ 地表を平らにするはたらき」と説明が付いている。右上には土地が持ち上がる部分と沈む部分、右下には山の斜面が削られて谷を埋めていく様子が手描きで描かれている。
2つの「⇒」の先を見比べると、内的営力は起伏をつくり、外的営力は平らにするという、逆向きのはたらきであることが分かる

地球の内側からの力とは、私たちが立っている地面の下、つまり地球内部からはたらく力のことです。地球は内側に行くほど温度が高くなるので、地面のずっと下のほうは熱くなっています。

この地球内部からの力によって、大地が押し上げられて隆起する場所や、逆に大地が沈んで沈降する場所があります。また、下から上がってきたマグマが地面を突き抜けて、噴火する場所もあります。このように内的営力には、地球の表面にでこぼこ、つまり起伏をつくるはたらきがあります。

一方の外的営力は、地球の表面に外側から作用する力です。たとえば風が吹いたり、川が流れたり、波が打ち寄せたりすることで、地球の表面は常に削られたり、流されたりしています。そのため、内的営力によってできた山などの起伏は、外的営力のはたらきで、少しずつ平坦になっていくのです。

せっかく山ができても、少しずつ平らにされてしまうのですね。

Kiri
Kiri

そうなのです。「起伏をつくる力」と「平らにする力」は両方とも働いていて、そのバランスで今の地形が出来上がっているんですね。

地球の内部構造とマントルの対流

内的営力をよりよく理解するために、地球の内部構造を知っておきましょう。

地球の内部は、大きく3つの層に分けられます。

一番外側にあるのは、私たちが立っている地面の部分です。地球の「殻」と書いて、地殻と呼ばれます。地殻から地球の中心に向かって潜っていくと、温度はどんどん上がっていきます。大陸では30〜60キロメートル、海洋では5〜10キロメートルほど掘り進むと、その下にはマントルと呼ばれる部分があります。

さらに地球の中心に向かうと、温度はもっと高くなり、外側からの重みによる圧力も大きくなります。やがて、マントルとは物質が違う、鉄やニッケルを主とする、核と呼ばれる部分が現れます。このように地球の内部は、外側から地殻、マントル、核の3つの層からなる構造です。

イメージとしては、卵のようなつくりです。一番外側に殻があり、その内側に白身、真ん中に黄身があります。地球も、これと同じような構造をしています。

「地球の内部構造」と題した断面図。地球が外側から茶色の「地殻」、オレンジ色の「マントル」、黄色の「核」の3層に塗り分けられている。マントルの上部には上下に回る赤い矢印と「対流」の文字があり、そこから地表へ抜ける太い矢印の先に「大地形を形成」と書かれている。右側には、「殻」「白身」「黄身」とラベルを付けた卵の手描き図がある。
左の断面の地殻・マントル・核が、右の卵の殻・白身・黄身に対応する。マントルの中を回る赤い矢印が対流を、地表へ抜ける太い矢印がそれによる大地形の形成を表している

マントルは、内側に行くほど熱くなっています。熱いものは上へ向かうため、熱くなったマントルは上のほうへ上昇していきます。そして地面の近くまで来ると冷やされて、ふたたび中心のほうへ下がってきます。この動きがくり返されて、マントルは地球の中で回るように動いています。

このような動きを対流といいます。そして、このマントルの対流によって、地球規模の大きな地形である大地形がつくられます。

プレートの動きと海嶺・海溝・ホットスポット

ここからは、地球の表面付近に注目して、大地形がつくられる様子を確認します。内側で熱せられたマントルは、地面に向かってどんどん上がってきて、やがて地殻の近くまで達します。もしここで地殻が、切れ目のまったくない一枚だったとしたら、マントルは地殻を動かすことができず、その下でただ対流するしかありません。

ところが実際には、地球を覆っている部分にはひびが入っていて、地球全体では十数枚のパーツに分かれていることが分かっています。そして、ひびの入ったパーツの一枚一枚は、お互いに少しずつ動くことができます。この地球を覆う一枚一枚のパーツを、プレートといいます。

「マントルの動きとプレート」と題した、地球の表面付近を拡大した断面図。茶色のプレートの下のオレンジ色のマントルに、流れを表す赤い矢印が描かれている。右の盛り上がった部分には「海嶺」、左のプレートが斜め下へ沈み込む部分には「海溝」、その間の矢印がまっすぐ上へ突き抜ける部分には「ホットスポット」のラベルがある。下部には「プレートテクトニクス理論:地球は十数枚のプレートに覆われているという理論」と書かれている。
海嶺で生まれたプレートは、下のマントルの流れとともに移動し、海溝で地球内部へ沈み込む。ホットスポットは境目ではなく、プレートの途中にある

海嶺と海溝

プレートとプレートの割れ目では、下から上がってきたマントルが地表の近くに出てきます。出てきたマントルは冷やされて、新たなプレートになります。このように、プレートとプレートの間でマントルが上昇し、新しいプレートがつくられている場所を海嶺といいます。

新しくつくられたプレートは、その下を対流するマントルの動きなどによって動いていきます。その速さは1年間に数センチメートルという、ごくゆっくりとしたものです。

そして別のプレートとぶつかった場所では、重たいほうのプレートが下へ沈み込みます。このように、プレートがぶつかって一方が沈み込み、深くなった溝を海溝といいます。沈み込んだプレートは、長い歳月を経て、ふたたび地球内部へと戻ります。

1年間に数センチメートルしか動かないのに、それで大きな地形ができるのですか?

Kiri
Kiri

年に数センチメートルでも、100万年続けば数十キロメートルになる。地形を考えるときは、長い長い時間のものさしを想像することが必要ですね。

ホットスポット

マントルは基本的に、海嶺の下から上昇してきます。ところが場所によっては、プレートの真ん中なのに、マントルが下から上がってくることがあります。そこに針で突いたように穴が開き、マグマが地表に出てくる場所があるのです。このような場所をホットスポットといいます。

ハワイは、ホットスポットの代表例です。プレートの真ん中にありながら、下から上がってきたマグマによってつくられた島々です。

プレートテクトニクスと大陸移動説

ここまでの内容をまとめると、地球の表面は十数枚のプレートで覆われていて、そのプレートは少しずつ動いています。そして、この動きによって地球の大きな地形がつくられます。このような考え方を、プレートテクトニクスといいます。

この理論と深く関わるのが、大陸移動説です。大陸移動説は、今から約100年前に、ウェゲナーによって提唱されました。

余談ですが、ウェゲナーの妻は、このあと気候の分野で学ぶケッペンの娘です。

話を元に戻しましょう。ウェゲナーはある日、世界地図を見ていて、南アメリカ大陸とアフリカ大陸の形が似ていることに気づきました。そして、これらの大陸は大昔には一つの大陸で、それが何らかの力で分かれて移動し、別々の大陸になったのではないかと考えたのです。

ただし、この考え方は、当時はあまり受け入れられませんでした。仮に大陸が動いたとしても、どのような力が大陸を動かしたのかを説明できなかったからです。その大陸を動かす力が、プレートテクトニクスによって説明できるようになったのです。

大陸の形を見比べるだけで、そんな大きな考えが生まれたのですか?

Kiri
Kiri

形が似ていることが、きっかけになったんだ。地図帳で、南アメリカ大陸とアフリカ大陸の海岸線を見比べてみて。

パンゲアから現在の大陸へ

大陸移動説によると、世界の大陸は、今から約2億〜3億年前には一つの巨大な大陸でした。この巨大な大陸をパンゲアといいます。

「大陸移動説」と題したスライド。赤い矢印でつながれた4枚の地図に、「パンゲア」と書かれた一つの大陸が「ローラシア大陸」と「ゴンドワナ大陸」に分かれ、さらに分かれて現在の大陸の配置になるまでが描かれている。右側にはウェゲナーの肖像写真(出典表記つき)があり、その上に、南米とアフリカの形を合わせる手描きの図と、ケッペンの娘がウェゲナーの妻であることを示す手描きの家系図が添えられている。
左上、右上、左下、右下の順に矢印をたどると、パンゲアが北のローラシア大陸と南のゴンドワナ大陸に分かれ、現在の大陸の配置になっていく。右側は、提唱者ウェゲナーの肖像と、南アメリカとアフリカの形を合わせる図、ケッペンとの関係を示す家系図

パンゲアは、やがて南北2つの大陸に分かれます。北の大陸は、現在の北アメリカ大陸とユーラシア大陸を含む大陸で、ローラシア大陸といいます。南の大陸は、現在の南アメリカ大陸やアフリカ大陸などを含む大陸で、ゴンドワナ大陸といいます。これらがさらに細かい大陸に分かれて、現在のような大陸の配置になりました。

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